2018/12/28
★★★この時期すでにピークを過ぎ、スランプ入りして那賀島の後塵を拝していたと思われる小崎に対して残された手記だろう。師 後藤修が惚れ込んだ ”天与の才” 。二人三脚なら世界一を狙えると確信していた理論の一端と、ゴルフ界を俯瞰していた師の思いが読み起こされる手記である★★★
今週の週刊ゴルフダイジェストを見たか?
ここ十年来ない様な君のいい写真が載っていた。
「いいことはやっている」と君に言っておいたが、やはり写真に現れた。「左足が球をつかまえている」とも言ったが茨城から出来ていたんだな。相変わらず私の目はいいなア。
あれで全てではないが「足を外したナイス・スイングなんぞ考えられない」とは以前言っておいたが、今度は考えられなくもないネ。
昨年、君は悪かったが、那賀島には「今年、来年とあと二年は保証期間が残っているハズだがなあ」とも言っていたところだ。
- “馬に乗ったまま” のジンギス汗の話で君はスッ飛び上ったナ。私も飛び上った。恒幸も飛び上った。スペシャリストなら飛び上るハズだ。
早速君はマッチプレーでパターが改良されていた。あれで全てではないが、いわなきゃ良かった?
私の「新田恭一論」はトランペット?のスペシャリスト渡辺貞夫氏も読んでは泣くんだって。私だってバレエの森下洋子の芸を見ると泣く。正座してボロボロ泣く。最近私はホントに「スペシャリストとしかつき合いたくない」と思う。まあ那賀島も君も?まだまだアマっ気が残ってるだろうが。
静岡オープンの食堂で我々の横に座っていた美女たちは君の知り合いだったのか?技術講義にいそがしくて君は一度も美女の方へ目をやらなかったが。すると君は今「眼前妓アリ、心中妓ナシ」のスペシャリストの心を持ってしまったか?ニワカに信じられん。出来過ぎだ!私をダマす気だ!!
- 今週の週刊ゴルフダイジェスト誌に蔵元とその師鍋嶌氏(及び川多泰三)の座談会が載っていた。川多がペコペコしてるのを見るとかなりの大モノか?
だが私は非常に不思議な感じを持った。彼等は一つ「十年計画で今のジュニアから㐧二、㐧三の蔵元を続々と出したい」と言う旗印を立てた。そして、今のプロで最もスイングの仕組みを考えて振っているのは蔵元だとも宣言した。それはそれでよろしい。ところが、「一面トップ」みたいな雑誌の主要ページを六枚使って彼らの“内容”が全くゼロなんだ。彼等は本格的なジュニアを育てたいと言った。だったらその本を読んだジュニアにこう練習せよと言う具体的アドバイスがたくさん載っているハズだ。だが全くゼロだ。ナゼだろう。
「今のプロはやってはいけないこともスコアさえ良ければ喜んでいる。マスコミも」と言った。「ゴルフは上ってナンボではない」とも言った。「計画性がない。今のプロは」と言った。ではどうすればいいーと言うことをついに最初から最後までたった一つさえ言っていない。例えば今或るジュニアがクラブの素振りをしようとして、その手本をあの六ページの中に求めても正解、誤りを問わず、答えはこうだと言う具体指令が一つもないのだ。一種のサギではないか?
その理由は三つ考えられる。
- 実は彼らは、ナンニモ判っていないのではないか?たしかに蔵元の技術はいい。しかしそれはバレステロスと同様偶然そうなっちゃっただけかも知れない。(その点では “親子の血は争えない。よく似ている ” などと書かれていた先週号の友治のスイングの方が “ そう教えてそう振らせている“ 箇所がいくつかアリアリと判る)
- 全部判ってはいるが、彼等は企業秘密を雑誌なんぞへ吐き出さない?金には困ってないから雑誌なんぞへ全力投球することない?「我々の所へ来れば教えてやる」そうチラつかせて商売上手に雑誌を使った?(その点では、つい雑誌へ全力投球してしまう私はバカかな?)
- 実は彼等は半分前後しかわかっていない?そしてその蔵元のスイングを例えば私が或るとき全面的に分析して見せる。(誌上で)
「そうだよ。ワシは蔵元をそう育ててやったんだよ。後藤のヤツも少しはゴルフが判るじゃないか」
—そうウソぶいて、私しか分解し得なかったスイングの重要点を有難く丁だいしようとワナを掛けて待っている?
(一と三の真中ぐらいが正解かな? “スイングはゴルフの20%だ” とか “私に先生はいない“ とか “自分で考えて自分のゴルフを作る” とかの鍋嶌氏の言葉にそれが出ていると見た。やっぱりアマはどこまでもアマか。裏の裏があるか?君はどう思う?)
・・・続く